お知らせ。 ― 2013/12/20 20:24
このところずっと忙しかったので、2ヶ月近く空いてしまいました!このブログ、まだチェックして下さっている方がいるのかなー、という感じですが…。やっぱFacebookの方が気軽に書けるので、最近Facebookばっかになってしまっています。
何はともあれ、今回はナッケン家にとって重大なお知らせが!来年1月末でエチオピアを去ることになりました。行き先は……ベトナム!国連人口基金(UNFPA)のベトナム事務所副所長としての仕事のオファーを頂いたのです。この仕事、実は応募したのは今年4月。最初の面接が8月、その後、9月にレファレンス・チェック(現在と過去の上司等へ私の能力について照会すること)、11月に所長・副所長レベルのポストには必須というアセスメント(オンラインのテストと電話面接)を経て、11月末には仮のオファーを頂いていたのですが、これが健康診断等を経て正式になるまで、応募してから合計8ヶ月以上かかりました。今まで経験した国連のリクルートメント・プロセスでも最長かも…。
さて、ベトナムといえば、私にとっては特別な国なのです。1994年に国際基督教大学の授業の一環でハノイを訪れた時、すっかりこの国に魅せられてしまった私。翌年の夏から半年間の予定で、アメリカのプログラムに参加するという形で、ハノイに留学しました。せっかくなので、この滞在をもう半年伸ばして、卒論のためにベトナム経済について研究しました。大学を卒業してからは、大阪にある小さなNGOで、日本とベトナムの経済交流を促進するという仕事を2年間やっていました。その後は、しばらくベトナムとは離れてしまったのですが、3年前にはトリノからまた出張に行く機会があり、やっぱりこの国、好きだなあとの思いを改めて強くしました。
そしてUNFPAという国連機関も、私はだいぶ前からここで働きたいなあ、と思っていた機関なのです。UNFPAのマンデートはReproductive health and rights、つまり、女性の妊娠・出産に関しての健康と権利をサポートするための機関です。私はトリノにいた頃から、UNFPAで働いている人に友達が多く、いつかはUNFPAへ!といつも思っていました。同じ女性の権利に関する機関なら、UN Womenもありますし、女の子の権利ならばUNICEFがありますが、私はなぜか妊娠・出産という政治的に難しくなりがちなトピックにフォーカスし(UNFPAにとっては人口問題も大きな仕事ですが、これも政治的には微妙なトピックです)独自の視点から女性問題に取り組む点で、とても面白い仕事ができる組織ではないかと思います。
そんな訳で、夢だった国連機関の大好きな国のオフィスでの仕事。これ以上望めないぐらいの仕事ができることになり、本当に幸せだと思っています。しかも、私はここ1年ぐらいずっと仏教に興味を持って勉強しているので、仏教国に住めるというのもとても嬉しいです。もちろん、いろいろなチャレンジはあると思いますが、こんなチャンスを頂いたのだから、頑張ろう!と乗り切れるはず、と思っています。国連でのキャリアも13年目で、いろんなことを経験してきた自信というのもありますし…。
エチオピア滞在は、結局約2年半で終わりということになります。長いようで短い、短いようで長かったエチオピア暮らしでした。正直なところ、仕事の面では1年ぐらい経ったところで、いわゆるラーニング・カーブが平らになってきてしまい、行き詰まりを感じていました。元々、国連コーディネーションの仕事は2回目ですし(1度目はフィジー)私はどんどん新しいチャレンジがやってくるような環境でないと、息がつまりそうになってしまうんです…。でも、今の事務所は、組織文化として、やらないといけないことをきちんとやる、ということだけにフォーカスしている感じ(というかそれだけで精一杯)なので、新しいことをして、スタッフの可能性を伸ばす、というところまではなかなかいっていなくて。でも、こういう環境に2年半いたおかげで「次は国事務所のシニア・マネージメントの一員として、オープンで新しいことに次々と挑戦していくような組織文化を育ててみたい!」という気持ちがすごく強くなったので、それはそれでありがたかったと思っています。
着任は2月1日予定。ピーターとジュリにとっては初めてのアジアでの暮らし。いろいろ大変なことはあると思いますが、こんなに自分にとって満足なかたちでの異動となって、本当に嬉しく思っています。これも、今までずっと私たちを支えてきて下さった方達のおかげ。ありがたいことです。
ちなみに、このブログを続けるとしたら、今度のタイトルは「ホアン・キエム湖のほとりで」かな?(ホアン・キエム湖はハノイの中心にある湖です。)
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