『レッドタートル ある島の物語』2017/08/20 20:39

この映画のことは、一昨年ぐらいにジブリ美術館に行った時に知ったのですが、この週末にジュリと一緒に初めて見ました。セリフのないアニメーションで、無人島に一人たどり着いた男の人の話です。監督はオランダ人のドゥ・ヴィット氏。スタジオジブリの初の海外との共同制作だそうです。

ネタバレになるのであらすじは書きませんが、セリフがないにもかかわらず、飽きることが全くなく、アニメーションの美しさも秀逸で、初めから終わりまでぐーっと惹きつけられて見ました。特に人間と自然の関係についてとても考えさせられました。都会に住んでいると、自然の大きさをついつい忘れがちですが、本当に人間は自然に生かされているんですよね。そういう意味では他のスタジオジブリに作品と通じるものがあります。おとぎ話のようでありながら現実味があり、独特の世界観のある作品です。

ジュリは、アニメーションが背景の自然は写真のように細かく描かれてる一方で、人間の表情等はミニマリストなのが面白い、と指摘してました。彼は亀を含め海の生き物大好きなので、それもあってこの映画は気に入ったようでした。おすすめです。

初のジャフナ出張2017/08/19 08:36

今週は初めて、スリランカ北部のジャフナへ行ってきました。ジャフナまで来るともうインドはすぐそこ、という感じです。文化的にもジャフナはタミル人がほとんど。シンハラ人が大部分の南部とはだいぶ雰囲気が違います。

ちょうどジャフナでは一番大きなヒンズー教のお寺で1年に1度のお祭りをやっている時期だったので行ってきました(写真)。日本でいうお神輿みたいなのを担ぐ儀式があり、沢山の人がお参りに来ていました。ヒンズー教ってあまりちゃんと勉強したことがないのですが、なんかとても不思議で興味深いです。お寺の中にも入ってみましたが、中は男性は上半身裸でないといけないというので、汗だくの男性陣がひしめく混雑した状況で、ちょっときつかったです…。

一番インパクトがあったのはジャフナ大学での学生との交流でした…。前から北部は国連に対するイメージが悪い(内戦の時に国連は何もしなかったと思ってる人が多い)とは聞いていましたが、ここまでとは!国連の役割についてのものすごい誤解に基づいた超ネガティブな意見ばかりが出てきました。なぜ国連はアメリカ政府とばかり協力するのか、とか(っていうかトランプ政権は国連への拠出金大幅カットしてるんですが)国連は世界中で起こっている人権侵害に対して何もしていない、とか。私たちから言わせたら、国連って私たち国連職員でなくて、加盟国のこと。安全保障理事会が何も決断を出せず紛争の解決ができないのを、国連職員のせいにされても…。生徒たちとの交流から、これまで何度も聞いていた「スリランカはまだまだ紛争『後』と言える状況にはなっていない」というのが納得できました。学生のうちの一人が、「和解には何が必要だと思いますか?正義・真実・許し…」と全員に聞いたのですが、「許し」が必要だという意見に手を挙げた生徒は1人しかいませんでした…。

ジャフナの外で今回行けなかった地域にもまたぜひ行ってみたいです。勉強になった、実りある出張でした。

ジュリウスの誕生日2017/08/06 19:37

先月末にやっとピーターとジュリがドイツからコロンボに到着し、約5ヶ月ぶりに3人での暮らしがスタートしました。ハノイからの荷物が着いたのは彼らが着いた1週間前だったので、まだ家の中はダンボール箱だらけですが、なんとか家族一緒の暮らしが始まってほっとしています。

そんな中、今日はジュリの13歳の誕生日をお祝いしました。13歳といえば、ティーンエイジャーの仲間入り。感慨もひとしおです。かわいそうだと思うのは、ジュリは誕生日の前後に引っ越し、ということが多く、また引っ越ししてなくても学校は夏休み中で、お友達と一緒にお祝いということができないことがほとんど。今回も学校が始まるのは9日からなので、ジュリも友達はまだいません。

それでも何か特別なことをしよう、というので私は家から車で20分ぐらい南に行ったビーチにあるマウントラビンヤ・ホテルでのランチを予約しました。ここはコロンボ在住の人がビーチに行きたい時に気軽に行けるというので、よく知られています。前から行きたいと思っていたのですが、まだ行けていなかったので、私にとっても初めてでした。

とってもコロニアルな感じのホテルは、広々とした眺めのいい場所にあります。ランチビュッフェはスリランカ料理はもちろん、インド、中華、ウェスタンとなんでもあり、沢山食べてしまいました…。特に私はエビとカニが美味しかったです〜。でも今日のハイライトは、その後に行ったプール。レストランのすぐ隣にあるのですが、ここでは子供が沢山いて、ジュリが今週から通う学校の先生たちとその子供達もいました。ジュリは早速子供達と仲良しになり、1時間ぐらいずーっと一緒に遊んでいました。こうやってジュリが子供達と一緒に遊べるお誕生日になったのが何より嬉しかったです。

さて、これからの彼のティーンエイジャーとしての人生、どんな風になっていくでしょうか…。楽しみです!

人道援助現場その22017/07/30 12:21

前述のように、先日、今度は土砂崩れの被害を受けた地域へ行ってきました。ラトナプーラと呼ばれる、スリランカのだいぶ内陸に入っていった場所で、高速道路はないのでウネウネと曲がりくねった道を4時間近く行った所でした。

中国製のテントが20件ぐらい並ぶ、学校の敷地内にある避難所に到着。こういう避難所は全国にもう7つぐらいしか残っていないそうです。この敷地内に、私の事務所が海外から取り寄せた巨大なテントが建っています。これは「ウィメンズ・フレンドリー・スペース」という女性が安全に集まって、いろいろなサービスを受けられる場所を提供するという目的でつくられました。私たちが訪れた日はNGOによって、無料のカウンセリングが行われていて、土砂崩れ以来、不安でよく眠れないといった悩みを持った子供たち等が沢山来ていました。ここで、前述のディグニティー・キットの配布なども行われる予定です。ここで暮らしている人たちと話をしたところ、とにかく1日も早くここから出て、普通の暮らしがしたい、という声が多かったですが、その見通しもたっていない人がほとんどでした。土砂崩れが起こった直後には、軍の救援隊もすぐには来られなかったため、住人が自分たちで救出活動をしないとならず、断片になった肢体をを引っ張り出した、というお年寄りもいました…。

避難所から少し行ったところに、土砂崩れの被害が見られる場所があるというので行ってみましたが、壮絶でした。私は今まで、土砂崩れというと、文字通り土や砂が落ちてくるのだろうと思っていたのですが、写真で見られるように、巨大な石がゴロゴロ落ちてきたのがわかりました。こんなものが落ちてきたら、もちろん人は死ぬし、家も壊滅状態でしょう。写真にある家の中にも入りましたが、大量の土砂が床と思われる場所から1メートルぐらいは溜まっている感じで、とてもじゃないけどもう住めなそうでした。

こうやって現場を訪れて、被災者の人々の話を聞くと、これからどういう支援をしていったらいいのか、いろいろと勉強になりました。

初めての人道援助2017/07/23 16:17

昨日の土曜日は、私にとっては初めての人道援助のための出張に行ってきました。5月下旬にあった洪水・土砂崩れの対応で、私たちのオフィスも妊産婦に対する支援等をやっているのですが、今回初めて、私も支援の現場を訪れる機会がありました。行ったのはスリランカ南部、マタラという町の近く。主に洪水の被害があった所で、避難所のようなものはもうなく、人々は皆もう自分の家に帰っていますが、それでもまだ不便な暮らしを強いられている人もいるということで、行ってきました。

朝6時半初でコロンボを出て、約3時間かかって現地に着くと、もう200人近くの人がお寺の講堂に集まっていました。ドクターやナースが2・3人いて、無料の診察をしています。私たちはここで、ディグニティー・キット(写真)と言われる、中にタオルや下着、石鹸や生理用品等が入ったバケツを配布しました。スリランカならではなのは、サリーを着る時に使う安全ピンが沢山入っていることでしょうか。

加えて、マタニティー・キットという、これは妊婦さんのためのキット(赤ちゃん用の服や、出産後に必要なものが入っている)も配り、妊婦さんと話をすることもできました。妊婦さんたちは皆、妊娠は計画したもので、お産は病院で、と言っていました。

今度は土砂崩れのあった地域でにも行ってみる予定です。

近況。2017/07/20 19:59

またまた超久々の更新となりました。洪水対応だなんだとバタバタしているうちに、私の夏休みの時期となり、ドイツへ行ってきました。ピーターとジュリは6月半ばに学校が終わってから、荷物を全部送り出し、同じくドイツに向かったので、ドイツで合流という訳です。私の3週間の夏休みはなんだかあっという間に終わってしまいました。その間、特に予定していなかったのですが、ピーターと話していて、やっぱり夏山に行きたいね、ということになり、突如思い立ってドイツ南部の山の中、オーストリアのザルツブルグに近いインツェルという町へ行ってきました。そこからいろいろな山に行ってきたのですが、やっぱり山に来ると魂の洗濯!という気がしました。

ドイツから戻ってきた翌々日からは、2泊3日のモルジブ出張。この週はちょうど世界人口記念日(7月11日)だったので、いろいろとイベントがあり忙しくて大変でした。イベントのことと私のスリランカ初論評が新聞にも載りました〜。

そしてやっと今週になって少し落ち着いてきた感じなのですが、この間、私たちの荷物が入ったコンテナがコロンボ港に着いたという知らせがあり、多分来週には家に荷物が運び込まれることになりそうです。そして30日日曜日にはピーターとジュリの到着。私が2月に着任してから、5ヶ月以上に及んでいる単身赴任生活がやっと終わります。やっぱり家族がいないと仕事ばかりになりがちで、しかも空っぽの家で不便な暮らしが続き、精神的に落ち込んできていたので、やっと普段の暮らしといえるものを確立し始めることができるのは本当に待ち遠しいです。

スリランカ洪水2017/06/03 18:01

日本でも報道されたと思いますが、今週はスリランカの洪水&土砂崩れ対応で大変な1週間でした。私の働いているUNFPAは人道支援や緊急支援ではあまり知られていませんが、こういう災害時でも妊産婦さんや女性の安全を守るという目的で、実はいろいろと活動しているのです。一番典型的なのは「ディグニティー・キット」とよばれる生理用ナプキンや下着などが入っているキットを配ることですが、その他にも、モバイル・クリニックを派遣して妊婦さんの健康維持を図ったり、一時避難所となったところで女性のプライバシーや安全が守られるようなスペースをつくることを提案したり、ということをやっています。2004年の津波の後、避難所でかなりの数のレイプがあったそうで、そういうことを避けるのも大切な活動の一部です。

しかし今回の洪水、実は私にとっては最初の人道支援経験なのです…。エチオピアにいた時も、国連は人道支援をやっていましたが、そっちの仕事はほぼ全然担当しなかったので。オフィスには経験のある人もいるので頼りにはなりますが、特に地域事務所の人たちとのやりとりで「こんなもんなのか?」と疑問なことが沢山ありました。正直なところ、60万人が影響を受けたといっても、他のすべての仕事をおいといて人道支援に集中するという状況ではないので(コロンボはいたって普通な感じだし)人道支援関連の仕事をやりつつも他のいつも通りの仕事もいつも通り続けないといけない、とうことで、仕事量が一気に増えました。特にNYとのやりとりでは夜に働かないといけないことが多く、若い時は大丈夫だったけど、老体には辛いです。

そんな訳で、これから数週間はまた異常な忙しさが続きそうですが、もうすぐ夏休みなので頑張ります。写真はうちのスタッフで土砂崩れの被害のあった所の近くに住んでいる人が撮ったものです。

モルジブ出張・おまけ2017/05/28 13:56

仕事がら相当いろんな国にこれまで行きましたが、行くたびに面白いなあと思うのは、各国の通貨です。モルジブのお金はとっても綺麗。首都マレにあるビルにかかっているこのパネル、いろいろな種類の紙幣が見られるので、気に入っていつも見ています。私はぜひマンタレイとウミガメのついている1000ルフィア札を手に入れたい!と思っているのですが、ローカルスタッフに聞くと誰もまだ見たことがないということです…。

ちなみにスリランカのお金もなかなか素敵なデザインで、すべての紙幣に鳥の絵がついてます。この国、野鳥でも有名なんです。ホーチミンおじさんの絵が全ての紙幣についていたベトナムとは対照的です。

モルジブ出張2017/05/25 21:09

先週から2度目のモルジブ出張に行っていました。今回は長めの1週間。外務大臣に挨拶に行ったり、人口推計に関するミーティングに出たりした後、メインのワークショップがあるバー諸島へ飛行機で行きました。

バー諸島(BarでなくてBaa)は首都マレから飛行機で30分ほど北に行ったところにあります。ここはマンタレイと一緒に泳げるというので有名なのですが、この時期モルジブは雨季。着いた日と去った日以外はほとんど雨で、残念ながらあんまりビーチを楽しめるという感じではなかったです。まあ仕事で来てるのでいいですけど、観光客はかわいそうでした。

それでも最終日、晴れて穏やかな海だったので、シュノーケリングへ行ってきました。朝7時から潜って、最後の方で遭遇したのがこのウミガメ!小さなカメでしたが超感動しました。ウミガメの泳ぎ方って、なんだか荘厳な感じがあり、大好きです。ダイビングガイドのお兄さんによれば、このカメは3歳ぐらいということです。これに味をしめて(?)お昼休みにも潜りました。この時はカメには会えませんでしたが、魚はいろいろな種類を沢山見られました。

シュノーケリングがあまりに楽しかったので、ジュリとピーターがコロンボに来たら、ぜひダイビングもまた再開したい!と思いました。もう10年以上やってないので、リフレッシャーコースを取らないといけないですが。

肝心のミーティングは、特に国連が今力を入れている新しい開発目標のSustainable Development Goalsに関する議論が面白かったです。いろいろな国からモルジブをカバーしている国連諸機関の所長が一同に会する貴重な機会でした。

シギリアへの旅その3:シギリアロック2017/05/13 18:35

そして2日目、ついにシギリアロックに登ってきました。朝7時半からのオープンに合わせて行き、約40分ぐらいでわりとすんなりと頂上へ。ほとんどが階段なので楽でした。上からの眺め(写真)はまさに王様の眺め!という感じ。ここももちろん世界遺産です。5世紀にシンハラ王朝のカッサパ1世という王様によって作られたそうです。今でこそ鉄で作られた階段がこの岩の周りにあって登りやすいですが、当時、岩をよじのぼって上に王宮をつくるというのは並大抵のことではなかったことと想像できます。

上からの眺めを堪能してから降りてくると、登ろうとしている人のものすごい列が!しかも全く動いているように見えません。こんな状況だったら、私だったら絶対諦めて帰るなあ、というぐらいのひどさでした。シギリアに行くなら朝1番!チケット売り場に「人が多すぎて、登らないことにしても払い戻ししません」と書いてあっただけのことはあります。

帰り道は、なんとインドのモディ首相がコロンボに到着した時間と重なってしまったため、高速道路が閉鎖されていて、しばらくものすごい渋滞に巻き込まれましたが、なんとか無事帰り着きました。2日間と短いながらも大満足の旅でした!