謹賀新年&1年を振り返っての雑感2012/01/01 03:04

先ほど、地元の神社への初詣から帰ってきました。今回はジュリウスも連れて行きました。それほど寒くなかったので、1時間近く並んでも大丈夫でしたが、ジュリはさすがに眠くなったのか、帰りは歩きたくないー、とぐずり、お菓子を買ってあげるから、となだめすかさなくてはなりませんでした。

しかし、2011年はえらい年でした!個人的にも、3月にピーターの2度目の発作、8月の転職/アディスへの引っ越し、その後のエチオピア暮らしと苦労の連続でしたが、何と言っても東日本大震災と福島の原発事故は、海外に住んでいて直接影響は受けていないといっても、日本人として強烈な事件でした。特に原発事故を機会に、「原発のウソ」を始め、いくつか本を読んで、原発の恐ろしさとこれまで原発のことを何も知らなかった恐ろしさに愕然としました。私は日本というと子供の権利が守られないこと(児童虐待を防ぐ措置があまりにとられていなすぎなこと)と死刑制度廃止へ向けての世論形成がされないことを(沢山あるこの国の問題の中でも)特に問題視してきましたが、原発は確実に私にとっての新たな重要課題と思うようになりました。

そんな中、紅白を見ていて思ったのです。日本人の我慢強さ、地道に努力する性質、困難を乗り越えていく力、などは、もちろん美徳ではあるし、世界に誇れるものです。でも、この長所が、今回の大災害からの立ち直りに関しては、もしかすると短所となってしまう可能性も大きいと。今年の紅白は、私の印象では「大災害で被害を受けている人を励まそう」というカラーがものすごく強かったと思います。つまり「皆で頑張ろう!」というメッセージ。これはこれで素晴らしいことです。そして、今までもあらゆる困難から立ち直ってきた日本人は、今回もそうやって世界が驚くほどの復興を、驚くほどの早さで、成し遂げることだと思います。でも、その中で、原発事故という「人災」がなぜ起こったのか、起こした責任者はどう責任を取るのか、そしてもう2度と同じような事故を起こさないためにはどうするべきか、そういった議論が「皆で頑張ろう!ムード」に流されてしまってはいけない、と思うんです。そういう意味では、大震災と原発事故を同じように扱ってはならないと思います。原発に関しては、徹底した原因究明と、責任の所在を明らかにすること、そして新たな災害の防止、つまり日本に54基ある原発をすべて停止し、放射能廃棄物の処理について開かれた議論をし、代替エネルギーの開発へ力を注ぎ、原発で既得権益を築いてきた官僚組織を解体すること、これなしに、本当の意味での事故収束はありえないです。

新年早々、重い話題になってしまいましたが、2012年は日本にとって生まれ変わりの年にならないといけないと思います。日本がよい方向に変われるように、私たちはもっと行動を起こさないといけない、と思います。もう10年以上選挙に行っていない私がこう言うのも何ですが…。(言い訳っぽいですが、在外選挙の手続きをもっと簡素化して欲しい…。)

個人的な意味では、今年1年は仕事で成果が出せるように集中して頑張り、家族のアディス暮らしが楽しいものとなるようにしていきたいです。ジュリはこの点では大丈夫だと思うのですが、ピーターは相当参っているみたいなので…。新年の抱負というよりは、とにかく過去4ヶ月の経験では相当しんどいとわかってしまったアディスでの暮らしをなんとか乗り切っていければ、という感じです…。やっぱさすがにせっかく引っ越してきたからには、最低2年は頑張りたいので…。さて、どんな1年になるでしょうか。

原子力業界の内情2012/01/01 23:26

原発の話題が続いてしまいますが、こんな重要なニュースを見たので、ここでも紹介します。

http://www.asahi.com/national/update/1231/OSK201112310119.html

中立的な立場で国や電力事業者を指導する権限を持つはずである内閣府原子力安全委員会の委員24人が、過去5年間に、原子力関連の企業・業界団体から計約8500万円の寄付を受けていたとのこと。行政と業界の癒着を示す以外の何ものでもありません。

この8500万円、もらった原子力安全委員会委員の方には今すぐ返却するように要請し、原発事故のおかげで避難所生活を送っている人々の支援や、除染費用等のために使うべきだと思います。

アディスに戻りました&久々の日本で驚いたこと。2012/01/08 15:31

ついにアディスに戻ってきました。2週間の予定を3週間に延長したお休みでしたが、それでも正直なところ、アディスに帰るのは結構憂鬱でした。ジュリは明日から学校、私は仕事、気を取り直して、頑張っていかねば…。

今回の日本滞在では、初めてアディスから来たというのもあるのかもしれませんが、驚いたことがかなりありました。そのいくつかをご紹介。

まず、日本の空気の奇麗さに感動。アディスでは、真っ黒な煙を上げて走る車の排気ガスを吸って気分が悪くなる毎日なので、トラックとかでさえ黒い煙を上げていないのに驚きました。昔からこんなのが普通だったっけ?と思ってしまった。車の多い甲州街道を歩いている時でさえ、なんて奇麗な空気なんだ!と深呼吸したい気分でした。普段アディスでどんなに汚い空気を吸っていたのかと思うとぞっとします。実際、ぜんそく等になる子供が多いとか。

それと、高齢化社会になっているためか、病気や健康に関する新聞記事やテレビ番組が多いのにも驚きました。そういえば、大阪の非営利団体で、60代・70代のおじいさんたちと働いていた時、会話の半分以上が健康状態の話だったのを覚えています…。「セカンドオピニオン」だったと思うのですが、テレビでいろいろな病気に関して複数のドクターがいろいろな治療法を説明する番組は結構面白かった。最近はインターネットでいろいろな情報が手に入るから、こういう番組も受けるのかも。昔は素人が治療法を議論するなんて、御法度という感じだったと思うのですけど。

また、驚いたのがレストランやお店で、日本人じゃない店員さんが多いこと。はっきり確認した訳ではありませんが、日本語の発音がなんとなく違うので、「あ、日本人じゃないな」と思うことがよくありました。(私も変な日本語で外国人と思われていそう、というのは承知の上ですが…。)日本の国際化が進んでいるのだとしたら、個人的には歓迎です。そういえば、紅白にも韓国のグループがいくつか出ていましたね。ジブリ美術館に行った時も外国人率が高かったと感じました。

これらに加えて、もちろん日本の便利さ、清潔さ、何もかもがよくオーガナイズされていること、お店の人等がとっても礼儀正しいことには、今更ながら感動の連続でした。日本を去ってからもう12年以上が過ぎましたが、今更ながらにいい所も沢山あるなあ、と思えた滞在でした。こういう素晴らしい文化に見合う政治というのがこの国の大きな課題であるように思います。

アディスの物流の不思議2012/01/13 15:51

アディスに戻って来て、未だに車のナンバープレートを取得できていないので、タクシーで通勤しているのですが、タクシーの運転手がやたらと何度もガソリンスタンドに行くのです。しかも、行ってもガソリンを入れないこともある。そして時々ものすごい車の列がガソリンスタンドにあります。なんだかおかしいと思い、運転手さんはあまり英語ができないので、他の人に聞いてみたら、やっぱり今週月曜からガソリンが品薄になっているということです。こういう状況では、どうやらガソリンスタンドは沢山のガソリンを1人の人には売らないみたいで、そうすると皆何度もガソリンスタンドに行くはめになり、さらに市内にガソリンを売っているスタンドの数が限られてくるため、ガソリンがあるスタンドにはすごい列ができるという訳です。なんともはや…。職場のアシスタントさんに聞いたところ、アディスではエチオピア暦の月末にあたる日には、月が変わるとガソリンの値段が上がるかもしれないという期待から、スタンドはガソリンを売り控えるようになるとか。でも、今は月はじめで、月末ではないそうです。この状況の中、昨日市内に買い物に出たピーターはなんとタクシーがガス欠になり、車を押さねばならぬはめになったそうです…。

ガソリンスタンドにガソリンがない、なんて状況は想像もできない人もいるかもしれませんが、アディスに住んでいると、こういうことがあるのはよくわかる気がします。というのも、ここには「在庫管理」というコンセプトがほぼないみたいなのです。前にも書きましたが、スーパーに行くと、ある時期あったものが、しばらくして行ってみると全くない、ということがよくあります。だから、気に入った物があったら、できるだけ買いだめしないといけません。鶏肉(日本のようにささみとか胸肉とか分けて売ってあるのではなく、1匹が丸々冷凍してあります。)なんて典型的で、運がよくないと見ません。これには、エチオピア人はお祭りの時に鶏肉を沢山食べるからという理由もあるそうで、エチオピア暦の新年等のイベントの後数日は、鶏肉と卵(鶏が殺されるので卵も。卵を取るための鶏と肉のための鶏を分けるということはないみたいです)が品薄になるのが普通とか。先週の土曜日はエチオピア暦のクリスマスだったのですが、月曜日のランチにチキン・サンドイッチを頼んだら、今日はできないと言われました…。

いろいろな物、そして同じ物が、いつでも同じ所で売っている、そんな当たり前のようなことが、ここでは全然当たり前ではありません。ある外国人が「アディスでは6つの物を買いたかったら、8軒のスーパーを探してまわらないといけない」と言っていたぐらい。でも、考えてみたら、日本のコンビニのような緻密かつシステマティックな在庫管理って、本当にものすごいことなのかも。我が国はすごし!とまた思ってしまいました。