日本政府からの1億6千万円のご支援2019/03/06 21:31

前述の公共交通機関でのセクハラ撲滅キャンペーンはまだ続いているのですが、ものすごく評判になってしまい、明後日には総理大臣まで見に来ると。。。今日は偶然通りがかった南アフリカ大使が、ものすごく良かったと言って、所長である私とぜひ話をしたい、と言ってきたそうです。スタッフは寝ずに毎日働いてる感じなので、ちょっと心配なんですけど。

そんな中、今日はとても重要な式典がありました。去年からずっと準備してきたプロジェクトプロポーザルが、日本の閣議決定を経て、今日署名式の運びとなりました。保健省次官(写真のサリーの女性)も出席して頂き(彼女が遅刻してきたので焦った。。。)大使公邸の素敵なお部屋での式でした。

このプロジェクトで一番の目玉は、家族計画の「リブランディング」。スリランカでは家族計画は、特定の人種に対する人口制限のために使われる策略、みたいな悪いイメージがあり、女性の権利とか女性がエンパワーされるための重要なもの、という認識が弱いです。特に北部や東部では、避妊具を使って避妊している女性が20から30%だけ、という地域もあり。ここを変えないと、去年のように「避妊ピルが入っている食事を出しているムスリムの店がある」とかいうデマが流れ、それがきっかけで暴動に発展してしまったりする訳です。加えてこのプロジェクトでは、若者への性と生殖に関する健康についての情報とサービスの強化や、暴力の被害を受けた女性のためのシェルターの拡充もする予定です。

こんな大きな金額のプロジェクトで署名するなんて初めてなので、ちょっと緊張気味だった私、なんとスピーチの原稿を事務所に忘れてきてしまったことを、式が始まる直前に気がつき。もうしょうがないので、覚えている部分とアドリブで乗り切りましたよ。何やってんだかねー。英語だからなんとかなったけど、日本語だったら無理だったな。。。技術用語、日本語でわからないし。

1億6千万円の日本人の血税。別に他の国から頂くお金とありがたみが違うという意味ではありませんが、同じ日本人として、しっかりと大事に使わせて頂かなくては、と思います。