やっとトリノに戻りました。2010/09/17 22:48

昨日、フィリピン&ベトナムへの出張からやっと戻ってきました。いやー、やっぱり16日間は長かった…。

行く前にには、フィリピンよりも昔住んでいたことのあるベトナムへ行くことの方がずっと楽しみだったのですが、結果としては、マニラ滞在の方がずっと楽しめました。マニラでは、ほとんどホテルとワークショップの会場と近くのショッピング・モールしか見られなかったのですが、何しろチームがよかったので(すごくユーモアのセンスがあるアイルランド人女性のコンサルタントと、バンコク駐在のオランダ人の国連職員と私)楽しんで仕事をすることができました。ショッピング・モールの中に、おいしいフィリピン料理レストランも見つけたので、食事面でも充実していました。ワークショップ自体も、参加者の評価を見る限りでは、なかなかうまくいったと思います。

ハノイでは、懐かしい場所を訪ねたり、12年ぶりに会う友達と食事をしたり、楽しいことももちろんあったのですが、仕事の面でははっきり言って苦痛でした。というのも、リード・ファシリテーターとして現地のオフィスに雇われた人(70歳ぐらいの、国連を引退してコンサルタントとして働いている人)が、私ともう1人、このワークショップのファシリテーションのために来た人と、全くと言っていいほど一緒に議論しながら準備を進める時間をとってくれなかったのです。歳のせいもあるのでしょうが、この人は朝の4時から午後5時までしか働けないらしく、いつもなら夜遅くまで準備をするところが、彼がいないので、私たちは特にすることもなく、当日どうなるか心配しながら待つしかなかったのです。当日は当然、細かい準備をぎりぎりにしないといけない場面が多く、しかも2日目には、このリード・ファシリテーター、体調が悪いので2時間ほど休憩する、と言い出したので、私が代役をせざるを得ませんでした。

実はマニラでも、70ー80歳ぐらいと思われる国連を引退してコンサルとして働いている人に会ったのですが、うーん、老後の過ごし方というのについて、考えさせられてしまいました。私は仕事を引退したら、趣味や友達との時間を楽しむような、のんびりした暮らしをしたいなあ…。そのためには、今から仕事人間でない生活をしないとだめなんだろう、と思いますが…。

さて、これでしばらくはトリノにいられるといいのですけど。とにかく疲れました!

12年ぶりの再会。2010/09/20 21:55

前述したように、私は1995年から96年にかけて約1年間、ハノイに住んでいました。初めはアメリカの留学プログラムで半年滞在し、その後、あと半年日本の大学を休学して、個人でベトナム語の勉強とベトナム経済に関するリサーチをしていました。大学卒業後は大阪でベトナムに関する非営利団体で2年弱働いていたので、ベトナムには5・6年関わったことになります。

この間、とってもお世話になったのが、トゥイさん。彼女がホテルの受付で働いていた時に偶然知り合いになったのだと思いますが、言葉では言い表せないぐらい性格のいい人なのです。ベトナム語を教えてもらいながら、仲良くしてもらって、私のベトナムの思い出の大事な部分の一つが、彼女と過ごした時間でした。

私がハノイを去ってから、彼女としばらくは手紙のやり取りをしていましたが、ここ数年は音信不通になってしまっていたのですが、今回のハノイ出張で、彼女と再会することができました!写真は彼女が連れて行ってくれたレストランで。ベトナム料理ならなんでもあって、とってもおいしかったです…。この数日後、彼女の自宅に招待してもらって、もう10歳になる娘さんに会い、夕食もごちそうになりました。

今回ハノイに来る前にメールのやり取りをしていた時、彼女が「私にはとても悲しいことがありました」と書いていたので、何かあったのだろうとは思っていましたが、会って聞いてみると、何と去年旦那さんが亡くなったというのです。海で溺れてしまったらしく…。ショックで詳しいことは聞けませんでしたが、彼女のようないい人がこんな悲劇を経験しないといけないなんて、悲しいのを通り越して、怒りさえ覚えました。でも、彼女はあくまで明るく、悲しみを乗り越えた強ささえ身につけたみたいで、改めて尊敬してしまいました。日本の建設会社で働き始めてもう10年以上。オーストラリアに短期の留学にも行ったそうで、正規職員になる道もあるみたいです。がんばりやで優秀な彼女。これからも頑張って欲しいし、幸せになって欲しいです。

彼女との再会を機に、今まで音信不通になっていた他のハノイ時代の友達とも連絡がとれ、なんだか不思議な気分。当時の話をすると、お互い変わってないなー、と思ったり。当時まだ少年だった子が、もう結婚して子供もいたりするのを聞いて、あー、やっぱり月日が経ったんだなあ、としみじみしてしまいました。

12年ぶりに訪れたハノイは、昔のハノイ独特の町の臭いがだいぶ薄れてしまったようで、少し寂しくはありましたが、またぜひ戻って来たい、私にとっては特別な国だな、という思いを新たにしました。

「アラジン」を見に行ってきました。2010/09/21 20:59

トリノでは、毎年9月にミラノと合同で企画される、音楽祭のようなものがあります。約1ヶ月間、無料又はとても手頃な料金で、いろいろなコンサートがあるのです。確か去年坂本龍一のコンサートに行ったのも、この企画の一部だったような覚えがあります。

今年はぜひジュリウスを子供向けのイベントに連れて行きたいと思っていたので、この前の日曜日、「アラジン」の劇を見に行ってきました。「5歳から向け」と説明にあったように、1時間弱の短い劇で、歌あり踊りありで、なかなか楽しめました。

しかし、さすがイタリアと思ったのは、劇が始まる前にチケットを手に入れるまでの騒動。オンラインでチケットを買おうとしたら、クレジット・カードの情報を入力した時点で、訳のわからない(つまりイタリア語のみの)ウェッブサイトが出てきました。新しく予約をしなおそうとしても、私たちが予約しようとしたのが最後の数枚だったため、もう「売り切れ」と出て来ます。一方で、私たちの初めの予約は、今から7時間有効(つまり劇が終わるまで有効)だとあったので、これは劇場に行って現金で払えるだろう、と思って、直接会場に行くことにしました。

さて、会場に行ってみると、私たちはチケットを買ったという証明がないので、チケットは渡せないと言います。どんなに説明してもだめ。怒りを爆発させそうなのを我慢しながら交渉していたら、後ろに並んでいた人が、2枚余っているからどうぞ、と言います。この時点で、私とジュリはありがたくチケットを頂き、会場に入りました。ピーターは他に余ったチケットがある人はないかと待っている間、私は携帯のSMSで、混雑状況を知らせ、そうこうしているうちに、ピーターは劇が始まる寸前に引き取り手がなかったチケットを1枚買って、入ってくることができました!一緒には座れませんでしたけど。

久々に典型的なイタリアの「システムが機能しない」というのを経験しました。5年も住んでるとこんなのにも慣れているはずなんですけど、それでも血圧上がりました…。

さて、肝心のジュリウスは、劇がだいぶ気に入ったようで、その後家に帰ってから何度もディズニーの映画の「アラジン」を見ていました。劇は全部イタリア語だったので、きっとジュリが一番内容を理解していたんだろうな…。またこういう機会があったら(めげずに)ジュリを連れて行きたいと思います。

Julius loves mommy...2010/09/23 21:10

ジュリが今日描いた絵。ジュリがママに求婚しているところだそうで…。ピーターが「パパはどこ?」と聞くと、「パパは家にいる」と…。

大好きだったダニエラちゃんがアメリカに引っ越してしまってから、またママがジュリの一番好きな女の子になったみたいです。

ワイン・リージョンでの誕生日ウィークエンド2010/09/27 20:13

昨日は私の37歳の誕生日でした!という訳で、ちょうど今トリノで行っているリーダーシップ・トレーニングに参加しているSさん(モンゴル出張の際にお世話になりました!)と彼女の友達でドイツ人のS君も一緒に、いつものカッシーナ・ヴローナに行ってきました。

土曜日は、先月行ったけれど閉まっていたワイナリーにまた行って、気に入ったワインを買ってから、カッシーナで夕食までのんびりしました。そしておいしいディナーを堪能しました。Sさんは赤身のお肉は食べないのですが、それをびっくりするほどよく考えてくれていて、彼女はチーズや卵や野菜中心のメニューで、満足できたみたいです。S君は、Sさんによればグルメではないらしいのですが、それでもここの食べ物とワインには感激したらしく、「キャリアに対する考え方を変えないとね」(つまり、トリノのような赴任地に来ることを優先するべきかも!と思うようになった)とよく言っていました。この2人は同期のJPOで、一緒にタジキスタンで働いていたということですが、2人の掛合いがまるで漫才みたいでとても楽しかったです。私も同期のJPOで一緒にフィジーで働いたオランダ人のE君(今はトリニダード・トバゴで働いています)とは今でもやりとりがあるので、こういう縁も大事にしないとね、と改めて思いました。

翌日、日曜日はうちのボスと彼が連れて来ていた2人の同じトレーニングの参加者と、計9人(大人8人プラスジュリウス)で前にも何度か行った「イオ・エ・ルーナ」というレストランへ。これがまた期待を裏切らないすばらしいお料理でした!サービスがものすごく遅いのだけが不満でしたが…。うちのボスと彼のパートナーは、何と私の誕生日祝いに白トリュフをプレゼントしてくれて…。白トリュフのシーズンは始まったばかりなので、お値段はまだ高いはずなんですけど。とっても恐縮してしまいました。ちなみに、ボスは食事の合間に外でタバコを吸っていた間に、蜂に刺されてしまい、途中で病院に行くはめになってしまいました。彼は15年前に蜂にさされた時、アレルギーのような症状がかなりひどく出たそうで、大事をとった訳ですが、あのメインコースとデザートを食べられなかったのはかわいそう…。

とにもかくにも、思い出深いお誕生日が過ごせてよかったです。なぜか私、37歳って36歳の時よりも「節目の年」という感じがするのです。というのも40歳まであと3年、というのが重く感じられて。「不惑」と言われる40歳に、そんな境地に達せられるように、これからの3年でまたぐんと成長しなくてはなあ、と思っています。

写真はカッシーナで1日早めにつくってくれたヘーゼルナッツたっぷりのケーキ。おいしかったです!

車を売りました。2010/09/28 04:36

昨年7月に、今住んでいるアパートの前の住人だった人からマツダの4WDを買ってから、我が家には2台車があったのですが、昨日、小さい古い方の車を売りました。この車(12年ぐらいの古さのメルセデスAクラス)は、去年の秋に売ろうとした時になかなか売れなくて、そうこうしているうちに年が明け、ピーターの発作があり、私が車の運転を再開するのには小さい車がいいから、というので今まで持っていたのです。でも、やっぱり2台も車を持っているとお金がかかりすぎるので、売ることにしました。

今回はあっけないくらいさっと売り手が見つかり、最初の電話から1週間弱で書類仕事も含め、すべて終了。トルコ人で、トリノの丘の上にあるヨーロピアン・トレーニング・センターで働いている人なのですが、本人は半年ぐらい前にトリノに来て、家族がつい最近引っ越してきたとか。子供もいると学校の送り迎え等にどうしてもすぐに車が必要ということで、料金の交渉も皆無な上、現金ですぐにお買い上げでした。

いい人そうな人に買って頂いて、喜ぶべきなのでしょうが、この車は元同僚で友達のガーナ人から買ったものだし、私がイタリアで車の運転を練習するのに使った車だったので、私はなんだかセンチメンタルな気分で、ちょっと寂しく思っています。大きい方の車は、快適ではあるけど、毎日の通勤に使うにはちょっとでかすぎる…。今週は、お天気のいい日は自転車通勤しています。

この車が売れたことで、トリノ暮らしの1つのチャプターが終わったような気分がしています…。