12年ぶりの再会。2010/09/20 21:55

前述したように、私は1995年から96年にかけて約1年間、ハノイに住んでいました。初めはアメリカの留学プログラムで半年滞在し、その後、あと半年日本の大学を休学して、個人でベトナム語の勉強とベトナム経済に関するリサーチをしていました。大学卒業後は大阪でベトナムに関する非営利団体で2年弱働いていたので、ベトナムには5・6年関わったことになります。

この間、とってもお世話になったのが、トゥイさん。彼女がホテルの受付で働いていた時に偶然知り合いになったのだと思いますが、言葉では言い表せないぐらい性格のいい人なのです。ベトナム語を教えてもらいながら、仲良くしてもらって、私のベトナムの思い出の大事な部分の一つが、彼女と過ごした時間でした。

私がハノイを去ってから、彼女としばらくは手紙のやり取りをしていましたが、ここ数年は音信不通になってしまっていたのですが、今回のハノイ出張で、彼女と再会することができました!写真は彼女が連れて行ってくれたレストランで。ベトナム料理ならなんでもあって、とってもおいしかったです…。この数日後、彼女の自宅に招待してもらって、もう10歳になる娘さんに会い、夕食もごちそうになりました。

今回ハノイに来る前にメールのやり取りをしていた時、彼女が「私にはとても悲しいことがありました」と書いていたので、何かあったのだろうとは思っていましたが、会って聞いてみると、何と去年旦那さんが亡くなったというのです。海で溺れてしまったらしく…。ショックで詳しいことは聞けませんでしたが、彼女のようないい人がこんな悲劇を経験しないといけないなんて、悲しいのを通り越して、怒りさえ覚えました。でも、彼女はあくまで明るく、悲しみを乗り越えた強ささえ身につけたみたいで、改めて尊敬してしまいました。日本の建設会社で働き始めてもう10年以上。オーストラリアに短期の留学にも行ったそうで、正規職員になる道もあるみたいです。がんばりやで優秀な彼女。これからも頑張って欲しいし、幸せになって欲しいです。

彼女との再会を機に、今まで音信不通になっていた他のハノイ時代の友達とも連絡がとれ、なんだか不思議な気分。当時の話をすると、お互い変わってないなー、と思ったり。当時まだ少年だった子が、もう結婚して子供もいたりするのを聞いて、あー、やっぱり月日が経ったんだなあ、としみじみしてしまいました。

12年ぶりに訪れたハノイは、昔のハノイ独特の町の臭いがだいぶ薄れてしまったようで、少し寂しくはありましたが、またぜひ戻って来たい、私にとっては特別な国だな、という思いを新たにしました。