戦後70年。2015/08/28 14:17

今年はいろいろな意味で特別な年だと思うのですが、そのうちの1つが戦後70年です。あの戦争で何が起こったのか、戦争から何を学ぶべきか、改めて考える機会だと思います。

私は戦後50年の広島の記念式典の時、広島に行った覚えがあります。当時は大学生でした。日本がまた戦争を起こすなんてありえないと思いながらも、少しでもその当時のことを近くに感じたいと思う気持ちがあったように思います。あれから20年、今の日本が置かれている状況、そして安倍政権が向かおうとしている方向を思うと、どうしてこうなってしまったんだろう、と思わずにはいられません。そして戦中・戦後直後のことを知る人がどんどんいなくなっていく今、私たちを含めた若い世代がもっと日本の歴史から学び、教訓を今に生かしていく必要があると思います。

特に私が強烈な怒りを感じたのは、河内原発の再稼動を、広島・長崎の式典の直後に行ったことです。原爆と原発を一緒にするのはおかしい、という人もいるでしょうが、私にとっては核の力を使うという意味では、同じことです。原発の再稼動をあのタイミングで行ったのは、広島・長崎の被爆者と福島の事故のために未だに避難生活を続けている人々への侮蔑だと思いました。

この機会に私は「あの戦争と日本人」という半藤一利さん(「ノモンハンの夏」等で有名です)の書いた本を読んでみたのですが、改めてあの戦争に突き進んでいったのは狂っていたとしか思えませんでした。あの狂気を、私たちは毎年でも毎日でも、思い起こさなくてはいけないのではないかと思います。そして正直なところ、知らなかったことも結構あって、もっと勉強しなくてはとも思いました。歴史をしっかりと勉強すると、自然と今やらないといけないことがはっきりしてくるように思います。

戦後80年を迎える時、日本はどんな国になっているのでしょうか。その時まで平和憲法を守ることができるでしょうか。きちんと歴史を勉強し、2度と間違いを起こさない国でいられるでしょうか。日本がどんな政治的決断を取るにしろ、それは確固とした歴史を踏まえた反省の元になされるものでなければいけないと思います。