「青少年白書」の完成2015/06/29 20:41

今日はまた仕事の話です。今朝、これまでベトナムの内務省と一緒に協力しながら作成していた、ベトナム初の「青少年白書」が完成し、その記念式典を開催しました。国連人口基金の仕事のうちの1つが青少年の育成に貢献することというのは意外に知られていないかもしれません。一番の切り口は青少年の性と生殖に関する健康なのですが、それを超えたところで、青少年の包括的な成長をサポートするということで、今回の白書の発行を支援することになりました。今回扱ったテーマは、教育と訓練、職業・労働、健康、そして青少年の政治・社会への参加、でした。

なぜこういうレポートが内務省から出されるのか?と思われる方もいると思うのですが、ベトナムでは比較的最近、内務省に青少年に関する事項が担当分野として追加されました。きっと「国家の安全」という観点から、青少年は内務省に担当させるということになったのかと思われますが、うーん、微妙な感じですね。でも、内務省の担当官の人たちはすごく働きやすくて、助かっています。彼らとしても、あまり青少年に関わる事項はこれまで専門にやってきた分野でもなく、経験も知識も少ないので、私たちの協力を特にありがたいと思ってもらえるのかもしれません。

ベトナムは、若者人口が人口全体の3分の一という、いわゆる「人口黄金期」の真っ只中です。こういう労働者人口が特に多い「黄金期」は、ここでは2040年まで続くと言われていますが、この人口構成の利益を享受するには、もっと青少年育成に国が力を入れていく必要があります。来年は、2005年に施行された「青少年法」の改定があることもあり、私たちとしては青少年に関するアドボカシーを強めていきたいと考えています。そして個人的には、近い将来ぜひ、青少年の性教育の拡充(量質ともに!)に取り組みたい!国連人口基金はだいぶ昔に性教育の分野で活動していたのですが、過去数年はあまり力をいれておらず、学校での性教育は皆無に等しい状態なのです…。

さて、明日は今度は保健省と労働省と共催のワークショップがあります。忙しいけれど充実した毎日です。

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