シャモワでの休日。2007/07/07 22:43

数日前に、あるイタリア人の同僚と職場で話していたら、シャモワ(Chamois)というトリノの北、アオスタ渓谷にある山村がとてもきれいな所だというのを聞きました。彼らはこの週末に遊びに行くというので、一緒に行こうと誘われた訳でもないんだけど、私たちも行くことにしました。

トリノからは車で1時間半弱。シャモワは標高約1800メートルにあります。この村は基本的に車は入れないので、ケーブルカー乗り場の駐車場に車を止めてから上がっていきました。去年行ったスイスのミューレンやザース・フェーも車の通行禁止の村でしたけど、車が通らないと安心して歩けるので子供連れには本当にありがたいです。

ケーブルカーで上がって行くと、まさにアルプスのハイジのような世界が広がっていました。アルプスのパノラマもきれいだし、周りの緑の山々も素敵。何しろ空気が全然違います。車で1時間半でこんな所に来られるなんて!日頃のストレスや疲れが山に吸収されていく感じ。ちょうどケーブルカーを降りたところに子供用の広場があったので、そこでジュリを遊ばせたり、村を歩き回ったりしてお昼までの時間を過ごしました。

ランチは前述の同僚が私たちの分も一緒に予約してくれたので、皆で大きなテーブルにつきました。同僚は奥さんと2歳になる男の子(エマニュエレ)と奥さんのお姉さんとその旦那さんを連れてきていました。彼らはここには何回も来ているということで、お店の人と話をして、メニューには多分乗っていないおまかせ風の料理を注文。いかにも山のお料理という感じの前菜(サラミ、プロシュート、チーズ等)の後に、お肉とソーセージにポレンタというトウモロコシで作った料理が出てきました。なかなかおいしくて、お腹も一杯。デザートにフルーツ・サラダを食べて、コーヒーを飲んでおわり。他の人たちはグラッパも飲んでいましたけど。ジュリウスは途中で眠くなったようで、バギーでうとうとしていましたが、ポレンタは気に入ったみたいでよく食べていました。

お昼の後、さらにスキー用のリフトで上がって行った所に小さな湖があるというので皆で行くことにしました。考えてみたらジュリとリフトに乗るのはこれが始めて。リフトに乗ると、ジュリは「フラーイ!」と叫んで興奮していました。空を飛んでいるみたいだってことだと思います。この湖があるところは、また更にすばらしい景色で、かなり沢山の人がピクニックをしたり日光浴をしたりしていました。ハイキングをしている人も見かけました。私たちは歩いて湖を一周しながら、今度はお弁当を用意してここでピクニックしたいねー、と話しました。実際、ケーブルカーに乗る時に、食料を沢山運んでいる人たちも見たし。

5時過ぎに風が強くなってきたし、ジュリウスが疲れて機嫌が悪くなってきたので、帰路につくことにしました。同僚とその家族に沢山お礼を言ってから、リフトで降りました。考えてみたら、この同僚と偶然コーヒーの自動販売機で会って話をしなかったら、こんな素敵なところに来ることもなかっただろうし。ジュリもエマニュエレと遊べて楽しかったみたい。きっとイタリアには、シャモワのようにガイドブックにも乗っていないような小さな素敵な村が沢山あるんだろうなあ、と思いました。