サン・ミケーレ僧院2007/07/01 22:02

土曜日はひたすら寝て過ごしたので、今日は少し遠出をすることにして、トリノの西へ40キロほど行ったところにあるサン・ミケーレ僧院へ行ってみました。ここにはベネディクト派の総本山として13世紀には100人以上の修道僧が住んでいたそうです。スーザ渓谷を見下ろす山の上にあって、とにかく眺めが良さそうなので、それを楽しみに行ってみました。

ピーターが最近買ったGPSによれば、トリノからは車で30分だったのですが、道に迷ってしまい、結局着くまで1時間以上かかってしまいました。山の上に僧院は見えているものの、どうやって行ったらいいかがよくわからない。道路標示が所々にはあるのですが、分かれ道など肝心なところでどっちにいったらいいかわからず、やっと近くまできた時に、そこがサン・ミケーレ僧院のための駐車場ということに気がつかず、通り過ぎてしまいました。一度通り過ぎてしまうと、後から気がついても、その駐車場への道が日曜・祭日は一方通行だったために、結局山をしばらく降りていかないといけず…。やっと2度目に駐車場に着いてから、僧院への道を歩いていって、入り口に着いた時には午前中の開院時間が終わってしまっていて、中へは入れませんでした。GPSがあっても意味ないじゃん、と思ってしまいますが、ピーターはこれがえらい気に入っているので、とても彼の前では言えない…。

それでも、僧院の入り口からの眺めもすばらしく、やっぱり来てよかったと思えました。ジュリウスも周りの花やちょうちょを見て楽しんでいるようでした。

帰り道、途中にある小さな町のレストランでお昼を食べました。特別なものは特になかったのですが、それでもおいしい料理で感激しました。その後、トリノに戻ってIKEAでお買い物をしてから帰りました。いつもIKEAに行くと人の多さにうんざりするのですが、既にバケーションでトリノにはいない人が多いらしく、駐車スペースもさっと確保できたし、中も割と人が少なくて余裕を持って買い物ができました。このIKEAには3歳から6歳の子供用の保育スペースがあり、ジュリはもう3歳だと嘘をついて預けようとしたのですが、ジュリが靴をぬぐのを嫌がったために預けられませんでした…。残念。次回に期待することにします。

国連事務総長の訪問。2007/07/04 03:50

今日は職場で一大イベントがありました。国連事務総長、潘基文氏がトリノにやってきたのです!ローマであったアフガニスタン関連の会議に来たついでに、という感じで、スタッフ・カレッジのあるILOトレーニングセンター訪問が実現しました。

全スタッフは10時45分までにカフェテリア前の広場に来るように、というメールがまわってきて、行ってみたものの実際事務総長が到着したのは11時半過ぎでした。そういえば去年、イタリア大統領が来た時も1時間以上待たされたなあ…。強い日差しの中、じりじりと日に焼けながら待ちました。事務総長がやってくると、プレスの人がすごい勢いで写真を撮っていました。彼はいきなりイタリア語での挨拶からスピーチを始め、終始とてもリラックスした感じで、国連改革への思いなどを語ってくれました。途中からはスピーチの原稿も見ず、アドリブで話していた感じ。英語は完璧とは言えませんでしたが、気さくな人柄や国連をよりよいものにしたいという熱意はしっかり伝わってくるスピーチでした。

スピーチが終わって、彼が聴衆の方へ歩み寄ってきたので、前の列に立っていた私は握手をすることができました!長時間待たされて文句を言っていた私ですが、握手をできるとは思っていなかったので、ちょっと感激。国連職員としてこれからも頑張って行こう!なんて単純に思ってしまいました(笑)。

新型チンクエチェント発表!2007/07/05 22:42

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昨日は、国連事務総長の訪問に加えて、トリノでは大きなイベントがありました。新型チンクエチェントの発表です。数週間前から、うちの近くのポー川の土手に巨大な観客席が設営が始まったので、一体何のイベントだろうと思っていたら、新型チンクエチェントの発表があるとのこと。(私のように車のことを知らない人のために:チンクエチェントはイタリアで1957年に製造が始まった小型車で、イタリアの自動車メーカー、フィアットの顔ともいえる車です。)

イベント自体は夜の10時すぎにしか始まらないと聞いたのですが、午後6時頃から既にうちの近くでは駐車場を探す車がうろうろするようになったので、川の方へ行ってみることにしました。すると川を超えたところにある広場に、何百台というチンクエチェントが!新型でなく、製造停止になる前からのものと思われるアンティークっぽいものばかりです。ナンバープレートはイタリアだけでなく、ドイツやイギリスのものもあり、日本の旗を掲げたのまでありました。どうやら世界中のチンクエチェント・ファンに呼びかけて、彼らの愛車でトリノに駆けつけるようにアレンジしたみたいです。かなり工夫してフレームを塗り替えたり、改造したものもあり、博物館のようでした。

ひととおり広場を巡って、ジェラートを食べてから家へ戻りました。ジュリウスが寝てから、ピーターは10時過ぎにもう一度イベントのある川の方へ行ってみましたが、何も見えなかったとのこと。でも、後からうちの窓から花火は見ることができました。私たちは特に車に興味はありませんが、トリノにいたからこそ経験できたという意味では、面白いイベントでした。

ご近所さんの話。2007/07/06 21:51

トリノで暮らし始めてもうすぐ2年になりますが、なぜか最近になって、私の職場のある敷地内にあるILOに勤めている人のうち何人かとご近所であることがわかりました。しかも皆外国人で子供のいる人たち。一人はドイツ人で、奥様はアルゼンチン育ちのスウェーデン人。7ヶ月になる赤ちゃんがいます。トリノに来る前は中米のパナマで働いていたとか。彼らはまだ赤ちゃんを誰かに預けてディナーに出かけたことがないというので、私たちがベビーシッターしますよ、と提案したところ。彼とは自転車通勤の途中でほぼ毎日のように会うので、いろんな話ができて面白いです。

もう一組はフランス人カップルで、2週間前に赤ちゃんが産まれたばかり!彼とも時々自転車通勤の途中で会うのですが、パパは今、パタニティー・リーブ中。今日は偶然近所にオープンしたレストランで彼らと会いました。睡眠不足で疲れているようでしたが、赤ちゃんというミラクルをまだ信じがたいような感じで、見ていて微笑ましかった!

今度ご近所のみんなで一緒にランチでもできたらいいなあと思います。うちは狭いので無理だけど、どこか郊外のレストランで、イタリアらしく3・4時間かけてランチを食べたりして。ちょうど同僚でご近所のガーナ人女性がガーナに帰国してしまって寂しく思っていたところだったので、新たにご近所さんの知り合いができて嬉しいです。

シャモワでの休日。2007/07/07 22:43

数日前に、あるイタリア人の同僚と職場で話していたら、シャモワ(Chamois)というトリノの北、アオスタ渓谷にある山村がとてもきれいな所だというのを聞きました。彼らはこの週末に遊びに行くというので、一緒に行こうと誘われた訳でもないんだけど、私たちも行くことにしました。

トリノからは車で1時間半弱。シャモワは標高約1800メートルにあります。この村は基本的に車は入れないので、ケーブルカー乗り場の駐車場に車を止めてから上がっていきました。去年行ったスイスのミューレンやザース・フェーも車の通行禁止の村でしたけど、車が通らないと安心して歩けるので子供連れには本当にありがたいです。

ケーブルカーで上がって行くと、まさにアルプスのハイジのような世界が広がっていました。アルプスのパノラマもきれいだし、周りの緑の山々も素敵。何しろ空気が全然違います。車で1時間半でこんな所に来られるなんて!日頃のストレスや疲れが山に吸収されていく感じ。ちょうどケーブルカーを降りたところに子供用の広場があったので、そこでジュリを遊ばせたり、村を歩き回ったりしてお昼までの時間を過ごしました。

ランチは前述の同僚が私たちの分も一緒に予約してくれたので、皆で大きなテーブルにつきました。同僚は奥さんと2歳になる男の子(エマニュエレ)と奥さんのお姉さんとその旦那さんを連れてきていました。彼らはここには何回も来ているということで、お店の人と話をして、メニューには多分乗っていないおまかせ風の料理を注文。いかにも山のお料理という感じの前菜(サラミ、プロシュート、チーズ等)の後に、お肉とソーセージにポレンタというトウモロコシで作った料理が出てきました。なかなかおいしくて、お腹も一杯。デザートにフルーツ・サラダを食べて、コーヒーを飲んでおわり。他の人たちはグラッパも飲んでいましたけど。ジュリウスは途中で眠くなったようで、バギーでうとうとしていましたが、ポレンタは気に入ったみたいでよく食べていました。

お昼の後、さらにスキー用のリフトで上がって行った所に小さな湖があるというので皆で行くことにしました。考えてみたらジュリとリフトに乗るのはこれが始めて。リフトに乗ると、ジュリは「フラーイ!」と叫んで興奮していました。空を飛んでいるみたいだってことだと思います。この湖があるところは、また更にすばらしい景色で、かなり沢山の人がピクニックをしたり日光浴をしたりしていました。ハイキングをしている人も見かけました。私たちは歩いて湖を一周しながら、今度はお弁当を用意してここでピクニックしたいねー、と話しました。実際、ケーブルカーに乗る時に、食料を沢山運んでいる人たちも見たし。

5時過ぎに風が強くなってきたし、ジュリウスが疲れて機嫌が悪くなってきたので、帰路につくことにしました。同僚とその家族に沢山お礼を言ってから、リフトで降りました。考えてみたら、この同僚と偶然コーヒーの自動販売機で会って話をしなかったら、こんな素敵なところに来ることもなかっただろうし。ジュリもエマニュエレと遊べて楽しかったみたい。きっとイタリアには、シャモワのようにガイドブックにも乗っていないような小さな素敵な村が沢山あるんだろうなあ、と思いました。

初めての自転車。2007/07/10 22:32

先週の日曜日に、前から買いたいと思っていたジュリウスのための自転車を買いました。今日はその初試乗!仕事から早めに帰ってきて、近所の公園へ向かいました。ピーターはジュリウスを驚かせるために、私とジュリウスが家を出た5分後に違うルートを使って公園へ。公園で自転車を持ったパパに会ったジュリウスは、私たちの思惑通り、大興奮でした。

試してみると、まだまだペダルをこぐのと同時にハンドルをまっすぐに保つのは無理という感じでしたが、それでもジュリは自転車に乗りたいという意欲満々の様子。きっと数ヶ月もすれば乗れるようになるんじゃないかなあ。もちろん、まだ補助輪付きで。

しかし、ほんとに自転車に乗れるようになっちゃったら、ほんとに赤ちゃんじゃなくなっちゃうみたいで、ちょっと寂しい気もします。もう既に赤ちゃんではないんですけど…。子供の成長は早いです。

1年ぶりのクールマイヨール2007/07/14 22:41

あまりにお天気がいいので、週末をトリノで過ごすのはもったいない!という訳で、先週のシャモワに引き続き、今度はアオスタから更に北上したところ、アルプスのすぐ近くにあるクールマイヨールに1泊旅行に行ってきました。実はクールマイヨールには去年のちょうど今頃、私の両親が日本からやってきた時に一緒に行ったのです。その前にも一度バス旅行で行ったので、これが3回目。

去年泊まったホテルがとても気に入ったので、今回も同じところに泊まりました。しかも同じ部屋にしてもらいました。小さなバルコニーが2つ付いた部屋で、ベッドに寝転がると壮大なアルプスがばーんと見えます。朝食も超充実していて、これで100ユーロは安いと思う。

お昼過ぎにクールマイヨールに着いて、軽くランチを食べてから、クールマイヨールから川を超えた向こうにあるスポーツセンターに行ってみました。というのも、ホテルに”Japan on Ice"というフィギュアスケートのイベントの広告が貼ってあり、来週末にあの安藤美姫や浅田真央が来るというので、もしかしてチケットがとれるなら見にきてもいいな、なんて思ったのです。スポーツセンターで聞いてみると、月曜日にしかチケットは売り出さないと。あんな有名な人々が(少なくとも日本人にとっては)来るというのに、1週間前でもチケットが売られてないなんて、ちょっと信じられないのですが…。ま、イタリアっぽいけど。

せっかく川を超えたので、Dolonneという小さなかわいらしい町を散策してみました。ちょうどストリートフェアをやっていて、買いたいような物はなかったけれど、時代から取り残されたような感じがあっておもしろかったです。

夜は、去年も行ったレストランで夕食。ラクレットという、巨大なチーズの塊をテーブルの上で溶かしながら食べる料理を注文。去年もこれ食べたんですけど。溶かしたチーズをゆでポテトとプロシュートと一緒に食べます。まさに山の料理。ピーターは数日前から、ラクレットが食べたいー!と言っていたので、大満足でした。ジュリウスはポテトは食べずにチーズとプロシュートばかり食べていました。

写真はクールマイヨールの町の中心街で撮ったものです。手前の花壇に埋もれるように写っているのがジュリウス。アルプスの眺めはすごいです!

アルプスへ!2007/07/15 22:03

クールマイヨールに来たら、これはやらなくては!ということのうちの一つがゴンドラを乗り継いででアルプスへ上がって行くこと。3462メートルの所にあるPunta Helbronnerには去年も登りましたが、圧巻の眺めでした。酸素が薄いせいか、ちょっとくらっとしましたけど。今年も、お天気に恵まれ、モンブランが本当にきれいに見えました。去年は風がすごく強くて寒かったのですが、今日はそうでもありませんでした。それでも気温は6度なので、冬用のジャケットを持って上がりました。

去年はPunta Helbronnerではほとんどずっと寝ていたジュリウスですが、今年は元気に歩き回っていました。とにかく雪でまぶしいので、ジュリ用に最近買ったサングラスが役に立ちました。この写真でバックに写っているのがモンブランです。

アルプスのお花畑。2007/07/15 23:20

Punta Helbronnerへはケーブルカーを2回乗り継いで上がるのですが、一度目の乗り継ぎ場所、Pavillon du Mont Frétyには夏だけオープンしているすばらしい小さな花畑があります。去年も歩き回りましたが、今年もゆっくり満喫しました。写真は咲いていた花のうちの一部です。

これも週末の旅行から。2007/07/16 22:35

前述の山のお花畑の近くで、ジュリウスが岩に登って遊んでいる時に撮った写真。まるで子供雑誌のモデルみたいー!と思ってしまうのはやはり親ばかの私だけですかね…。

ちなみに、ジュリはなぜか出かける時にいつもバッグを持ちたがります。この写真で首からかけているのは、去年南アフリカに行った時に飛行機でもらったもの。靴下やアイマスクなどが入っていたのですが、ジュリはこれにお気に入りのおもちゃを入れたり、道でひろったどんぐりなどを入れていました。