あけましておめでとうございます!2008/01/01 16:47

ここミュンヘンでも年が明けました。夜8時頃にホテルからピーターのお母さんのアパートへ移動し、一緒にミート・フォンデュ(お肉をテーブルでオイルで揚げて食べるもの)のディナーをして、新年を迎えました。今まで知らなかったのですが、ここでは年が明ける前に、大きなキャンディーのような形をした爆竹のようなものを2人で引っ張ってあける(あけた時にパン!と音がする)というのをするみたいです。テレビでもやっていたし、ピーターのお母さんも同じ物を買っていたので、みんなで引っ張ってパン!と音をさせ、ジュリは大興奮でした。いよいよ年が明ける時には近所で沢山の花火があがっていました。日本のような打ち上げ花火のような派手なものではなく、皆がお店で買ったものなので、すごくきれいというほどのものではありませんでしたが…。

私は、やっぱり年越しは年越しそばと初詣とおせち料理だよなー、と思わずにはいられませんでしたが、それでも家族で新しい年を迎えられてよかったです。今年もよい1年となりますように!

新年の抱負?2008/01/03 22:31

ふと、今年は元旦に偶然2本の映画を観たことに気がつきました。1本目はピーターのお母さんのアパートでぼーっとテレビを見ていたらやっていた”Red Eye”というわりと最近のアメリカ映画。もう1本はホテルに戻ってからまたぼーっとテレビを見ていたらやっていた”Sister Act 2: Back in the Habit”というちょっと古め(1993年)のウーピー・ゴールドバーグ主演の映画。

私の知り合いのファシリテーターのおじさんには、シンボリズムを強く信じている人がいます。つまり、日々起こる出来事は偶然ではなく、何か深い意味がある、ということ。そのおじさんのようにという訳でもないのですが、偶然見たこの2本の映画に私の今年1年に関するヒントが隠されているのではないかと考えてみました。

1本目の映画はサイコスリラーで、主人公が飛行場で出会って一緒の便に乗った男が実は殺人犯で、彼女のお父さんを殺そうとしているのだったという話。前半、飛行機の中という狭い空間の中で、主人公がどうにかして男が殺人犯だということをまわりに知らせようとするのがスリル満点。後半の飛行場や主人公のお父さんの家での追走劇も相当はらはらさせられます。B級映画ではあると思いますが、かなり楽しめました。この映画の意味するところは…と考えて、思いついたのが”Be creative!”つまり想像力をもっと使おうということです。主人公の若い女性が、ありとあらゆる方法を思いついて困難な状況を切り抜けていくところからヒントを得ました。私が今読んでいるMichael Michalkoの本もクリエイティビティーに関する本だし。

さて2本目。この映画は修道女のウーピー・ゴールドバーグが不良(?)ばかりのクラスの生徒をみごとな合唱団に育て上げ、合唱コンクールに優勝するというお話。話の筋はもっと最近の”School of Rock”などを彷彿とさせるありがちなものですが、やっぱりウーピーはすごいなあと思ってしまいました。彼女の魅力が光っていました。そしてこの映画からは、ウーピーが扮するシスター・メアリー・クラレンスが何度か生徒たちに言う言葉、”If you want to go somewhere, if you want to be somebody, you'd better wake up and pay attention!”にヒントを得ました。私なりに意訳すれば「もし将来どこかへ行って、なにがしかの人間になりたいのなら、目を覚まして、もっと自分や周りに何が起こっているか注意しなさい!」という感じでしょうか。そこで、私はこの1年、”Pay attention!”を心がけたいと思います。健康のこともそうだし(ヨガをさぼって腰痛になるとか)、人間関係のこともそうだし(忙しくておざなりになりがち)、もっと注意を向けるべきことは沢山あるような気がするのです。

”Be creative!”と”Pay attention!”って、短くて覚えやすくていいと思うのですがどうでしょう。これを抱負(?)に1年頑張っていこうと思います。

「趣味は読書。」by 斎藤美奈子2008/01/07 22:39

実はこの本を読んだのは去年の夏頃だったのですが、つい最近、感想をブログに載せていなかったのに気がつきました。私のお気に入りの文芸評論家、斎藤美奈子さんが、過去7年ぐらいの間のベストセラーを批評するというもの。

期待通りの「歯切れがいい」を通り越した、切れがよすぎるほどの語り口で書かれていて、面白くて一気に読んでしまいました。この本で紹介されている約50冊の本は、ちょうど私が日本を去った後に日本でベストセラーになった本がほとんどなので、私が読んだことがある本は「海辺のカフカ」、「五体不満足」等の2・3冊だけだったのですが、それでも楽しめました。なぜ、ベストセラー本って読んだ後に「えっ?だから?」と思ってしまうのか、彼女の分析を読むと納得。つまり、ベストセラー本を読むのは「善良な読者」であり、彼女のような「邪悪な読者」にうけるような本はベストセラーにはならないのです。もっと言えば、普段は本を読まないような人々の好奇心をくすぐり、彼らが読んで「気持ちよくなれる」ようなお話がベストセラーになるという訳。この本の最終章のタイトルのように、「ものすごく売れる本はゆるい、明るい、衛生無害」であることが多いというのは、個人的には納得できます。私も多分、邪悪な読者のうちの一人だろうから、ベストセラーで面白いと思えるものにはほとんど出会わないんだろうなー。

当然、美奈子さんはほとんどの本をばっさ、ばっさと批評して痛い所を突いていくのだけど、それでも読みたいなーと思えたのは、松永真理の「iモード事件」。雑誌「とらばーゆ」の編集長をしていた著者がNTTドコモにヘッドハンティングされ、iモードの開発プロジェクトチームを紅一点ながらリードしていったという話らしい。女性がどういう風に男性中心の企業でチームをひっぱっていったのかっていうのは、興味あります。著者が最初にプロジェクトチームの人に会った時は、皆が訳のわからない業界用語を話す宇宙人みたいだと感じたというから、組織文化の違いがどう変化していくのか、とかも知りたいし。

しかし、なんだかんだ言っても、ベストセラーが世の中のムードを反映しているっていうのはあると思う。そういう意味では、多少つまらなそうでも読んでみるのも、面白いのかもしれません。まあ、海外にいると日本語の本はなかなか手に入らないから、読みたくても読めないことがほとんどですが…。浦島にならない程度に、何が売れているかぐらいはチェックしておこうと思います。

トリノの冬:霧の朝2008/01/08 11:20

Fog in the morning in Turin

久々のトリノの四季シリーズ。この写真、ポー川のほとりで撮ったものですが、朝の8時過ぎの写真だって信じられます?

トリノはこの季節、毎朝のようにすごい霧が出ます。霧で有名と言えばロンドンですけど、一昨年ドイツで会ったローマに住んでいた人が、「トリノと言えば、霧がすごいよね!」と言っていたので、結構有名なのかも…。

この霧の中、自転車通勤というのも何なので、最近は毎日近所に住む同僚に車で送り迎えしてもらっています。早く自転車通勤を再開できるといいのですけど。

久々の「途上国イタリア」2008/01/10 20:26

トリノに引っ越して来たばかりの時、イタリアってほんとに先進国なのか?と驚くようなことが沢山あり、カルチャーショックを受けていましたが、最近はさすがにイタリア暮らしにも慣れたなあ、と思っていた矢先、またやられました。今度はインターネットのプロバイダーについてです。

昨年11月、ピーターはインターネットのプロバイダーをファースト・ウェッブからテレコム・イタリアに変えたいと言い出しました。私はテレコムの悪い評判を沢山聞いていたし、プロバイダーを変えるというような「複雑な」ことがこの国でうまくいくとは信じられなかったので、反対しました。でも、ピーターは値段が安いのとスピードが速い(はず)という理由で、英語の話せるセールスマンが家を訪問した時に契約書にサインしました。その時は、テレコムがファースト・ウェッブに連絡を取った後、ファースト・ウェッブが家に電話をし、本当にプロバイダーを変えたいのか聞くので、それに合意した時からテレコムにスイッチする、という話でした。これが11月24日の話。

その後、どちらの会社からも何の音沙汰もなく、12月にはしっかり口座からファースト・ウェッブに2ヶ月分の料金を引き落とされ、何事もなかったように日々が過ぎて行きました。そして突然1月4日の真夜中頃、我が家の電話とインターネットのコネクションがなくなりました。

週末、ピーターはファースト・ウェッブに携帯から何度も電話してみたのですが、カスタマー・サービスはすべて録音された自動システムにしかつながらず、「電話番号を入力して下さい」(もちろんすべてイタリア語)の後に電話番号を入力すると「あなたの記録はありません」という答えが帰ってくるのみ。テレコムに電話したところ、一応人間と話をすることはできましたが(もちろんイタリア語)私たちの契約書は記録にない、と言われるだけでした。どういうこと?

月曜日、イタリア語が話せる友達や私の職場のアシスタントさんに電話してもらいましたが、一向にらちがあきません。要するに、誰も私たちと契約したという記録を持っていないのです。これじゃあ、3年前にイタリアに来た時と同じ状況。

途方にくれた私は、職場でイタリア人の同僚に相談しました。彼曰く、イタリアではこれが普通。プロバイダーを変えるなんて「複雑な」ことをしようとしたのだから、数ヶ月インターネットがつながらない状況は覚悟しないとならない、とか…。彼は、もうファースト・ウェッブのことは忘れて、テレコムと新しい契約を結ぶことを優先した方がいいと言います。今日はもう1人別の同僚に相談したところ、彼は全く同じことをしようとして、もう2ヶ月間家ではインターネットは使えない状況が続いているそうです。そして、もう1人、同僚で同じ状況だった人で、数ヶ月間に及ぶ戦いの末、やっとインターネットがつながるようになった人がいるから、話を聞くといいと言われました。

「だから言ったでしょ」とは言いたくないけどねえ…。やっぱり少々高くてもプロバイダーを変えようとしたりしなければよかったのに…。

インターネットのプロバイダーとは全然違うレベルの話ですが、最近、南イタリアのナポリではゴミ収集のシステムが機能しておらず、街全体がごみだらけで、学校も閉鎖されているとか。私が「アフリカみたい」と言ったら、イタリア人の同僚たちは「アフリカよりひどい」と言っていました。他の友達に、インターネットがつながらないと言ったら、「水と電気があって暖房がついてるだけ、ありがたいと思え」と言われましたが、まあそういうレベルってことですね。

でも実は私は、家では仕事のメールをチェックできないので、かえってリラックスできているなあ、なんて思っています。前より本を読む時間をとれるようになったし。ご近所さんに頼んで、時々インターネットを使わせてもらっているのですが、それぐらいでちょうどいいかも、と思ったり。当分、この問題が解決することはなさそうなので、ストレス感じるだけ損、とわりきっています。なので、ブログの更新もしばらくはまとめていくつか載せるという感じになりそうです。あしからず。

最近のジュリウス2008/01/13 10:59

最近のジュリウスの行動で驚くべきことは、テレビを全くと言っていいほど見なくなったことです。理由はなぜかわかりませんが、冬休みの旅行から帰って来てから、テレビを全くつけない日が珍しくなくなりました。以前は本当にテレビっ子だったのに!

それから、おしゃべりがだいぶ上達してきた気がします。まだ何を言っているのかわからないことも多いですが、前よりはかなり意思を伝えることができるようになってきた感じ。最近のお気に入りは”Right here!”と“Right there!”と言うこと。日本語で言えば「ほら、すぐそこ!」という感じです。「…はどこにあるの?」と聞くと、やたら元気よく”Right here!”と答えます。

それから、私やピーターに話しかける時に、時々「スキューズ・ミー」と言います。最初は”stupid”(英語で「ばか」の意味)と言っているのかと思ってぎょっとしましたが、どうやら”excuse me”と言っているのだとわかってほっとしました。

これからどんな言葉を覚えていくのか、楽しみです。

お気に入りのもの:フェンネル・ティー2008/01/20 22:57

クリスマスを過ごした山小屋に置いてあったので、試してみたのがフェンネル・ティーです。あの野菜のフェンネル(と言っても日本ではあまり見かけないと思いますが。似たような野菜がないので説明しにくいのですが、外見は少しだけセロリに似ています。)の種を使ったお茶です。飲んでみると、独特の香りが気に入って、早速スーパーで沢山ティーバッグを買い込みました。

トリノに帰ってから調べてみると、フェンネル・ティーは消化を助ける働きがあるそうです。そう言われれば、食後に飲むと胃がすっきりする感じがするような。よくインド料理店で、会計の後お皿に置いてあるのを勧められるのもフェンネルの種だとか。

アニス又はアニシードとよく間違えられるし、アニシードで味付けられたリコリッシュと味が似ている、と言うのですが、そうかなー。私はリコリッシュの味が全然好きではない(ピーターは大好き)なのですが、フェンネル・ティーは好きなので、あまり同意できません。そういえばリコリッシュも日本ではあまり見かけないですか?キャンディー等になっていて、真っ黒で、すごく独特の強い味がします。ヨーロッパでは人気ですが、私はなんであれをおいしいと思えるのかわからない…。

うちには常にいろいろな種類のお茶のコレクションがあるのですが、また好きなお茶が一つ増えて嬉しいです。

ワークショップ終了。2008/01/26 19:34

月曜日から始まったトレーナー養成のためのトレーニングがやっと今日、終わりました。今回のトレーニングは、国連組織が国レベルでどういった支援を行っていくかの枠組み(UN Development Assistance Framework)をつくっていくのをサポートするためのトレーニングやワークショップをする人を養成するというもの。

2006年にも同じワークショップがあって、その時は私は参加者だったのですが、その時は私たちのチームのうちボスを入れて3人プラスコンサルタントがファシリテートをしました。今回は、うちのボスと私の2人だけでファシリテートしなくてはならず(同僚はそれぞれ他のワークショップを担当していたため)当然、このしわよせは私に…。3人分ぐらいの仕事を1人でこなさねばならず、毎日6時起きで職場へ行き、帰りは8時すぎという日が続き、体力的にも精神的にも相当しんどかった。ボスは他にもいろいろ緊急の仕事があったので、40人以上の参加者を1人でファシリテートしないといけない場面もかなりあったし。

でも終わってみると、これだけの大役を任せてもらえたのは、感謝するべきなのだろうなー、と思えます。参加者は概ねとても満足していたみたいだったし、いろいろな人から心に残るありがたいコメントを頂きました。また1段、トレーナー&ファシリテーターとしての成長の階段を昇れたような実感があります。しかし、相当消耗したので、来週は少しのんびり仕事をしようと思っています。

次の大きなイベントは2月末にヨルダンである、イラクの国連カントリー・チームのファシリテーション。ボスと一緒に行きます。これもまたえらい大役だ…。頑張らねば!

のんびりできた1日。2008/01/29 20:15

今年に入ってから、先週あったワークショップの準備でほとんど週末なしで働いていたので、今日は代休をとりました。まずは念願だったジュリウスの水泳教室を見に行きました。私は初めて、ピーターは2回目。行ってみると、浅い子供用のプールにはジュリウスを含め4人の子供が先生と一緒に入っていました。皆思い思いにかなり好き勝手に遊んでいて、イメージしていた水泳教室とは違った感じでしたが、ジュリウスは本当に楽しそうで、見ていてすごく幸せな気分になりました。5分もすると、ジュリは私たちを見つけて、「ままー!ぱぱー!」と叫びだし、先生にも私たちの方を指差して教えていました。邪魔になると悪いので、ここで私たちは退却。短い時間でしたが、見学できて満足!

この温水プールはレ・グルーというショッピングセンターの近くだったので、その後、ピーターと一緒にお買い物に行きました。レ・グルーは週末に来るとものすごい人で、駐車スペースを確保するのも大変。今日は平日なのでゆっくり買い物ができるー、でも特に買わないといけない物もないなあ、と思いながらショッピングセンターに入りました。もう1月のセールも終わっただろう、と思ったのですが、まだセールをやっているお店も多く、私はお気に入りのZARAで気がつけばものすごい沢山買い物をしてしまいました…。だって、50%以上オフの服が沢山あったのですもの…。最後の最後に気に入って買ったワンピースが、家に帰ってからよく見るとマタニティー・ウェアだったのには笑いましたが。

ついでにすぐ隣のIKEA(スウェーデンの家具・雑貨店)にも入ってみたら、ピーターが前から目をつけていたオフィス用の椅子が30%オフ!なんとか車に入りそうだったので、これも買いました。

思いがけずいろいろ買ってしまいましたが、楽しかった!私は有給休暇を取る時は必ずと行っていいほど旅行に行くのですが、たまにはこうやって近所で買い物をするっていうのもいいかも、と思いました。