世界人口記念日 ― 2015/07/11 17:37
今日は世界人口記念日。といっても、ピンとこない人の方が多いのではないかと思いますが、私たち国連人口基金で働く者にとっては、この日はとっても重要なのです。1987年の7月11日に世界人口がおよそ50億人を超えたというのを記念して制定されました。今年は土曜日に当たってしまったので、昨日、7月10日金曜日に1日早く記念イベントを開催しました。私は去年のイベントには休暇中で参加しなかったので、私にとってはこれが初めての世界人口記念日となりました。
毎年、この日を祝うために違うテーマが選ばれるのですが(去年は「若者」がテーマでした)今年は、「非常事態における脆弱な人々」がテーマでした。「脆弱」というと日本語ですごく変な感じがしますが、英語の感じだと、いろいろな意味でリスクにみまわれやすい状況にある人々、ということで、要するに妊娠中の女性などを含めた、非常時における女性と女の子のニーズを考えましょう、というのが一番のポイントでした。世界的には、それこそシリア等の紛争地帯での話も含まれますが、ベトナムに関係あること、ということで、昨日のイベントでは、自然災害による非常時に焦点を当て、ネパールの地震の話等もしました。
会場のハノイ博物館で、なんと朝7時半から始まったイベント。最初伝統的なドラゴンダンスのショーがあった後、保健省副大臣から短い挨拶があり、バイクによるラリー(のぼりを縛り付けたバイクが100台ぐらい一緒に走ります)が始まって、私たちは屋内に移りました。この時点で既に相当暑かった!
博物館内の講堂で、まずはベトナム人の女の子(小学校低学年ぐらい?)の踊りのショー。これってベトナムでのこういうイベントでは定番なんですが、可愛いのは可愛いけど、なんか私はあまり好きでないです…。それからスピーチにつぐスピーチ…。最初はビデオ上映があるはずだったのですが、これは取りやめになったようでした。私のスピーチは2番目だったのですが、直前になって「会場の全員が同時通訳を聞くためのヘッドホンを持っている訳ではないので、逐次通訳になる」と言われ(私が1段落喋ったら、通訳さんがベトナム語でそれを訳すということです)通訳さんと打ち合わせする時間がなかったので、ちょっとハラハラしました。(私は原稿の細かい所を少し変えたかったので…。この通訳さんは臨機応援に対応できず、私がとばしたところも読んでしまったり、まだ読んでないところまで読んでしまったりしました…。こういう時に、一応ベトナム語がわかると役に立ちます。)
メインの記念式が終わった後は、ちょっと小さめの部屋に移って今度は記者会見。考えてみたら、これまでメディアのインタビューはいくつも受けましたが、こういう正式な記者会見って初めてだったので、緊張しました。まあ、質問はそれほど難しいのは出てきませんでしたが、私たちのオフィスは特に災害時支援というのはやっていないので(国連人口基金全体としてはやってますが)そこらへんを突っ込んで聞かれても、あまり関係あることを話せないのは大変でした。それよりも、私が不満だったのは、これを機会に予想通りメディアから先の人口法に関する質問が出たのですが、保健省の副大臣はここぞとばかりに「ベトナムはまだまだふたりっ子政策が必要です!」と強調していたことでした。腸が煮えくりかえる思いでしたが、「世界人口記念日という晴れの舞台で、喧嘩はしないぞ!」と今回は黙っていることにしました…。
やっと記者会見が無事終わったと思ったら、2社が私に単独インタビューしたいと。写真はその時の模様です。初めての世界人口記念日、大変でしたが、何とかなりました!所長代理として、こんな経験ができたのはありがたかったです。(副所長だったら、ただ座って見てるだけだったでしょうから…。)うちのスタッフから、私の記者会見での返答は完璧だった!という嬉しい言葉ももらいました。次の大きなイベントは、来週火曜日、共産党の経済委員会と共催のこれも人口問題に関するワークショップ。一応副総理大臣が来るというので、緊張です!本当に来るんでしょうか〜。
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